自社独自のノウハウの型化

特にプレイヤーとして優秀な方であれば、どうすれば成果創出に再現性を持たせられるのか、また自社独自の環境の中で、いかに求められるパフォーマンスが出せるのか、が重要です。それらは一般的なマネジメント知識ではなく、いかに自社に合った進め方、メンバーに合った管理方法とで、丁寧にコミュニケーションを重ね、言語化していくことが重要です。中でも業務フローの整理、成果創出の型化、期待される行動の言語化・評価方法などの構築が有効です。

組織的サポートの実現

マネージャー候補者の育成においては、本人の学習努力だけではなく、上長や周りのメンバーのサポート体制の構築を同時並行で進めることが重要です。上長のレビュー力や承認スキルを上げること、マネージャー候補者の部下や後輩のフォロワー能力を上げること、会社全体として、育成対象者のアクションに注視し、フィードバックをし合える環境を作ること、困ったことがあればすぐに相談できるという安心感を持てるサポート体制を作ること、これらを組織全体で進めることが必要です。

中長期的なPDCAサイクルの構築

育成対象者やその上長任せとなる研修では、モチベーションの継続という面でもうまくいきません。特に育成対象者からすると、これまでは自分で数字を作れば良かったことが、メンバーに成果を出させるという全く異なる成果を求められることになります。これは短期的に成果が出る取り組みではありません。育成対象者や周囲のメンバーが成果を感じられるには、中長期的に育成対象者自身が成長を実感しながら取り組めるか、そのプロセスの質をいかに上げていくか、という視点が必要になります。